靴は足の保護と歩行作業を助ける履き物の一種。これらの機能と同時に衣服とともに服飾の一環として、衣服との調和が重要視される。このためさまざまな形、デザインのものがあり、使用目的、性別、年齢などにより分類される。材料は皮革、布、ゴム、合成皮革、人工皮革、コルクなどが用いられ、甲材料の種類によって革靴、人工皮革靴、ゴム靴、布靴などに分類される。 革靴の製造方法は、革を甲用材料とした一般歩行用についてJIS S 5050により、主として底付け法の違いからグッドイヤーウェルト式製法、シルウェルト式製法、ステッチダウン式製法、マッケイ式製法、セメント式製法、カリフォルニア式製法、直接加硫圧着式製法、射出成型式製法(インジェクション式製法)、の8方法が規定されている。これらの方法は、スポーツ用靴、作業用の防護、安全靴及びほかの材料の靴でも使用されている。 革靴の製作には材料として、甲用(甲革)、表底用(底革、ゴム、合成樹脂など)、裏用材料(裏革、布など)、中底(中底革、レザーボードなど)、ヒール(底革、ゴム、プラスチックなど)、ウェルト、月形芯、先芯、ふまず芯、中敷き、及び縫い糸、くぎ、接着剤、靴ひも、はとめ、尾錠、ボタンなどの付属品がある。製靴工程は、その方法、靴の種類などにより異なるが、その概略は、デザインの決定、靴型の決定、型紙と抜き型の作成、裁断、製甲、底付け、仕上げからなる。